「ロードラ」という名前を知っているゲーマーは、果たしてどれだけいるのだろうか――。

 

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 『ロード・トゥ・ドラゴン(ロードラ)』公式サイト

ロードラは、iOSとAndroidで遊べるスマホゲーム。発売元は、天誅シリーズや『勇者のくせになまいきだ。』など、一癖あるゲームに定評がある「アクワイア」だ。課金やガチャの機能もあり、いわゆる、「ソーシャルゲーム」と呼ばれるゲームにくくられる。人気のほどは、発売1年足らずで100万DLを突破、現在もAppStoreで50位前後だから、相当に健闘しつづけていると言ってよいだろう。実際のところ、名前くらいは聞いたことがあるという人は、実は結構いるのかもしれない。今月8日には、「ソシャゲ」には珍しいことに、オフィシャルデータブックも出版されている。

ロード・トゥ・ドラゴン オフィシャル ユニット&データ ブック (生活シリーズ)

世界観やストーリーについては、ウェブ上では以下のサイトが参考になる。

 

 

が、別にこのゲーム、当然ながらパズドラやミリアサのように売れてるわけではないし、特にゲーマーの間で評価が高いわけでもない。そもそも、ろくに相手にもされてもいない……というのが、実情だろう。まあ、どうせよくあるソシャゲなんでしょ、というのが大方のイメージなのではないだろうか。

そんなロードラだが、今回、たまたまねとぽよ編集部がゲーム紹介サイト「ゲームキャスト」を主宰するトシ氏にお会いした際、どえらく話が盛り上がった。一体、なぜロードラは、これほど不遇な扱いを受けているのか。フレーバーテキストを活かしたストーリーテリング、パネルアクションのひじょうに秀逸なシステム、そして何より挑戦的でワクワクするアップデートを続ける運営の姿勢――ほとんどソーシャルゲームの最先端を行くと言っても過言ではないゲームだというのに、絶対にありえん! というわけである。

そんなこんなで恵比寿の某カフェで憤激が高まり、これはもはやこの場で対談を行うしかないと頷きあった我々は、さっそくボイスメモを起動した。以下の対談は、その際にトシ氏と、ねとぽよ象徴編集長の斉藤大地が語り合った内容である。斉藤は、ねとぽよで「ソシャゲ朝生」を主催しており、その際にアクワイアの製作者に登壇を依頼したほど、ロードラにはハマってきた。

 

 

トシ氏は、自らのサイトでアクワイアの制作陣に取材を重ねてきた、ロードラファンの間では知る人ぞ知る人物。彼の熱烈な紹介は、このゲームの現在も続く根強い人気の一端を担ってきたといってよいだろう。

 

 

そんな二人が熱く語る、ソシャゲの最先端を行くロードラの魅力とは、一体どんなものなのだろうか。

 

開始5分で”流行る”とツイート」~ロードラとの出会い

――まずは、二人の自己紹介とロードラとの出会いをお願いします。

 

斉藤 ねとぽよで象徴編集長をやってる斉藤大地です。ソシャゲ朝生の主催をしたり、ソシャゲ周りについて様々な企画をしてきました。ゲーマーとしては正直”ぬるゲーマー”なんですが(笑)、FEとかのシミュレーションゲームが好きです。

 

トシ スマホゲームをひたすら紹介するゲームキャストというサイトを運営しています。僕は「俺と同じ趣味のやつはついてこい」というノリで、自分のようなゲーマーを増やす目的で運営していますね。また、大手のゲームについて、あまり難点を取り上げなかったり、基本無料ゲームのおかしいところを指摘しなかったりする、日本のゲームサイトへのカウンター的な立ち位置も目指しています。

 

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トシ氏の主宰するゲームアプリ紹介ブログ「ゲームキャスト」 (http://www.gamecast-blog.com/)

 

斉藤 ソシャゲ朝生で、批評的な「アプリメディア」の必要性が話題になりました。いま思えばゲームキャストさんは、まさにあるべきアプリメディアでした。あの夜お呼びしなかったのを後悔しています。

 

――ロードラとの出会いを教えて下さい。

 

斉藤 「ロードラ」は、4月にロフトプラスワンで行ったイベント「朝まで生ソシャゲ」の準備の中で知りました。ちょうど前年のソシャゲ朝生に出演してくれた、かーずSPさんがはまってた時期です。

 

トシ ああ、あの時期かあ!

 

斉藤 おそらく、アップデートの騒動が終わってしばらく経った時期ですが、もう始めた瞬間にドハマりでした。ゲームキャストさんのことを知ったのも、そこで作品情報を調べていく最中にでした(笑)。

 

トシ 僕の場合は、リリース当日ですね。アプリの新作ゲームを毎日、一通りチェックしているのですが、このロードラというゲームは、とにかく動きが良かった。効果音も実に気持ちいい。僕の持論では、UIや音が心地よいゲームは基本的に受けるのです。もう開始5分でTwitterに「このゲームは流行る」と流しました(笑)。

 

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https://twitter.com/gamecast_blog/status/264019304851333120

 

ゲーマーの友人からは「5分で判断するなんて、アホか」と言われてしまいましたが、プレイを始めると、UIに負けないくらいに他の箇所も作りこまれている。これは絶対に追いかけなければいけないゲームだと確信しました。

 

その後の展開は、とても思い出深いですね。サービス開始5日で30万DLされた(※重複含む)かと思えば、アップデートでゲームバランスを激変させてしまって、ユーザーが一気に離れて悲しい思いをしたり、そうかと思えば運営が真摯な対応で立ち直らせたり。ゲームのプレイだけにとどまらない、貴重な体験をさせていただきました。

 

「ほとんど、「オーパーツ」のようなゲームです」~ロードラの魅力とは

ロードラの革新性

――二人は、ロードラの「革新性」について語っていますね。

 

トシ ほとんど、「オーパーツ」のようなゲームです。僕の中では、現在ソーシャルゲームの最先端を走っているゲームとして、チェインクロニクル、ブレイブフロンティア、まぞくのじかん、そしてロードラがあります。変化の早いこの業界で、ロードラはリリースから一年になろうとしているのに、いまだに新しいんですよ。

 

斉藤 スマートフォンでゲームをするという行為について、他を絶して理解の深さのレベルが違うと感じます。

 

「スマホのゲームを作る話が出た時に、僕がまず一番基本としたのは、道をつないで敵の城まで到達するイメージ」(ディレクター宮内氏『ロード・トゥ・ドラゴン オフィシャルユニット&データブック』より)

 

 例えば、僕は「ロード・トゥ・ドラゴン」というタイトルが好きなんです。これは深読みかもしれませんが、この題には製作者の「ソーシャルゲームの本質は、一本の道を進んでいくことなんだ」という、なにか一線を越えた理解があった気がするんですよ。そこから、分岐や上下への移動などの、あの個性的なシステムも生まれてくる。デジタルゲームへの深い理解を持った人が、極めて批評的にソーシャルゲームに介入したという印象です。

 

トシ ポチポチゲーにおける進化のエポックメイキングですよね。決まった道をひたすら進むゲームばかりの中で、ロードラは上下左右に道を選択して、時にはモンスターと戦わないままステージボスに行くことさえ選べるようにした。

 

――モンスターを避けられる、という進化(笑)。

 

斉藤 しかも、モンスターと戦うとソウルが貯まるから、ボス戦で有利になる側面もあるので、そこに戦略の選択があるんですよね。バトルに使うパネルと移動に使うパネルが表裏一体なので、「あの移動パネルを、この戦闘で消費したくない。でも、このままだと死んでしまう」みたいな風にも、悩むんです。非常に面白いシステムです。

 

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移動に使うパネルが戦闘になると裏返り、攻撃に使うパネルになる(左が移動シーン、右が戦闘シーン)

 

Story-tellingの魅力~密接に結びつくフレーバーテキストの物語

――具体的にお伺いしていきます。まず、トシさんは何が斬新だと思うのですか。

 

トシ やはり、ストーリーの語り口ですね。少しソーシャルゲームの歴史を遡って考えましょう。

ソーシャルゲームのストーリーは、ゲームの設定に加えて、キャラクターカードのイラストによって、世界観を感じさせることができます。ここから、ソシャゲのストーリーは始まりました。その後、ドラコレのようにクエスト名や背景で物語を語るようになり、キャラのフレーバーテキストが現れました。そこに革新をもたらしたのが「神撃のバハムート」です。「神撃のバハムート」ではフレーバーテキストがカードの進化に合わせて変化し、それを見たいために進化させるという仕掛けが生まれました。

ロードラは、その次の展開に位置づけられます。何が違うかといえば、全ユニットにストーリーがあるだけでなく、それらが有機的に結びつき合う仕掛けになっています。Aというユニットの物語を読むと、Bというユニットの物語も知りたくなり、やがてCも……という風に、別のユニットの物語に次々に誘われていきます。

 

「数年ぶりの御前試合にて、ついに過去唯一己を負かした弓使いの男との再戦を果たせると意気込んでいたヤマトだったが、そこに現れたのは絶世の美しさを持つ女性であった。再戦を焦がれていた男と同じ「あまぎ」という名のその女性を前に気が動転したヤマトは結局再び敗北した。」([剣神]ヤマトのストーリーより)

 

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「或いは女であれば、或いは男であれば、或いは心と体が正しく一つであれば…あまぎは今、背を預け合った其の男を想う。思えば自分の中の「女」を意識したのは其の男と初めて見合った幼少の時分であった。ワノクニのためそして男のために今、彼女は男と共に「神」に反逆の弓を引く。」([陰陽王]あまぎのストーリーより)

 

その関係のぼかし方もまた、実に絶妙なんですね。ストーリーは全て明かされておらず、アップデートで追加されるユニットや、既存ユニットの進化形で明かされていくのですが、これが他のユニットのストーリーをしっかり読むと推測できるんです。その推理を人と話すのが本当に楽しいし、自分の所有していないユニットのアップデートも気になってしまう。

 

斉藤 しかも、ストーリーが結構悲劇的なんですよね。ザイフリートとか、進化させてみたら腕がなくなるじゃないですか。

 

トシ そうそう(笑)。他にも「おい、こいつ自我がなくなってるぞ!」みたいな。

 

斉藤 フェンリスという、動物と話す能力を持った気のいい獣人の女の子がいるんですが、彼女は月の力で獣になってしまうんです。その彼女が、いま最終進化では、あることから獣としての自分に目覚めてしまって、もう完全に戦闘狂になった状態なんです。

 

トシ そんな彼女を追いかけているユニットもいて、少しだけ何があったのか触れられていて、もう気になるんですよねえ。

 

――フレーバーテキストで物語が生まれるというのは、MtGにも似てますね。ただ、こちらはデジタルデータなので、アップデートをかけることができる、と。

 

トシ MtGに似てる面はありますね。ロードラは、とにかく各ユニットのキャラクター性が魅力で、次の展開を人と話したくなる。アップデートがされるまでの間、その正解がわからないのでアップデートされた瞬間に「今までのストーリーを討論した正解を知りたい!」と飛びつく。ゲームのソーシャル度としては、仲間を1人借りることができるパズドラと変わらないのですが、ロードラは自分と同じ物語を周囲のプレイヤーと共有できる嬉しさが、そこに上乗せされる。ゲームそのものはさほどソーシャルではないのですが、もう存在そのものがソーシャルという感じですね。

 

Systemの魅力~間接操作の可能性

――大地くんは何が魅力的ですか?

 

斉藤 僕はシステムの魅力も推したいです。特に、あの独特の操作系ですね。

 

実は僕、ガラケーからスマホに変わって一番嫌だったのは、動かすときに直接触らなければいけなくなったことなんです。あれは、「操作している」という感覚が薄れて、興ざめするじゃないですか。

 

トシ わかりますね。ポチポチゲーだったガラケー時代って、真ん中のボタンを押しているだけで、なぜか進んでいる感覚があったんです。それが画面タッチになった瞬間に、進んでいる感覚が消えた。

 

斉藤 タッチパネルは、ある意味でゲームの操作を退化させたと思うんです。例えば、十字キーで画面上のキャラを「間接操作」で動かすとき、僕たちはキャラと内面から繋がっている感覚が味わえる。でも、指で画面に「直接操作」で触れてしまうと、キャラが他者として認識されてしまうんです。コップを手でどかすようなノリでキャラを動かすのでは、十字キーが可能にしたキャラへの深い感情移入にたどり着けません。

 

ロードラの素晴らしいところは、そこで凡百のゲームのように、十字キーをエミュレートせずに、全く新しいエレガントな解答を導き出してきたことです。具体的には、あの画面下部のパズルでの「間接操作」による移動という解です。

 

――十字キーのエミュレートで操作するよりいいのですか?

 

斉藤 間違いなくいいですね。十字キーの快楽は、押した時の感覚とセットなので、現状のタッチパネルでは再現できないです。だから、エミュレーションには限界がある。そこでロードラが選んだのは、「別に押してる感覚は触感でなくても得られるぞ」という発想です。しかも、彼らは画面の演出によって、「押した感」を補っています。

 

トシ それは正しい分析だと思います。僕もロードラを初めてやったとき、パズルを押したときの効果音の気持よさが印象的でした。押したことへのフィードバック自体がご褒美になっている。

 

斉藤 ゲームの持っている原初的な喜びである、「押す快楽」を思い出させてくれるんですよね。加えて本当にすごいのは、その操作自体を一つのゲームにしたことです。パネルをスワイプしてつなげて戦闘コマンドを入力するという。しかも、パズドラのようにスマホでしかできない入力系になっている。スマホの中で間接操作をするならコレしかない、という解だと思います。

 

トシ たぶん、押した瞬間の演出には、視覚と聴覚の両面が重要だと思うんです。ソーシャルゲームってウェブから始まってるので、視覚の方は気をつけているのですが、聴覚の方には気をつけていない印象がある。アクワイアさんは、やはりゲーム会社だなと思いますね。もちろん、視覚面でもバリエーションは豊富ですよ。パネルが弾けて消えたり、ウィンドウが加速度を付けて横から飛び出してきたり、家庭用ゲームの、プレイヤーを飽きさせないための最良のノウハウや工夫が詰め込まれています。

 

ロードラ運営の凄み

失敗から立ち直ったロードラ運営

――トシさんは、ロードラ運営の方に数多くインタビューされています。

 

トシ 全体として顕著なのは、運営とアップデートの方針だと思います。

彼らの運営のすごさを知るためには、初期の「ロードラ」が人気を失うキッカケになった失敗に触れざるをえないでしょう。先にも書きましたが、ロードラは当初いきなり30万DLに到達する人気ぶりだったのです。しかし、調整に失敗して、ユーザーのそれまでの積み上げが無になってしまいました。1日やってユニットのレベルが1上がるかどうかという辛いバランスだったのですが、そんな苦労して強くしたユニットを大幅に弱くしてしまったんですね。あっという間にユーザーが離れていきました。死にたいくらい辛かったです。

 

しかし、ここで凄かったのは、まず運営が公式ページでその事実を認めて、謝罪したことですね。そして、口だけで「直すよ」と言うのではなく、地道に軌道動修正を重ねて残ったプレイヤーが納得し、再び愛されるところまで持ち直しました。通常は一度壊れたオンラインゲームはもう人気は戻りませんから、これは凄いことだと思います。

 

また、アップデートの姿勢も独特ですね。プロデューサーの方は、ユーザーをワクワクさせるアップデートをしたいと言っています。彼らの更新は、普通のソーシャルゲームのように、カードの追加をする程度のものではないんです。例えば、最近では、それまで4人編成だったユニットが、6人編成まで可能になりました。

 

――ゲームシステムの根幹に近い部分が変わるわけですね。

 

斉藤 ダンジョンの構造が変わったこともありましたね。ステージ内に分岐が登場して、ダンジョンに潜っていく感覚が強くなるんです。最近のアップデートは攻めている印象です。

 

トシ 覚醒進化で、キャラの進化に分岐も出来ましたしね。あと、亜人ユニットの登場と一緒に、スキルのジャンルそのものが一つ増えたのも驚きました。パズドラで言えば、リーダースキルとアクティブスキルに加えて、もう一つスキルが増える更新がいきなり来たようなものです。

 

斉藤 ゲームシステムをアップデートでいじってくるのは、本当に凄い。

 

トシ ただ、不思議なのは、あまり複雑にならないところです。ゲーム好きの人は使い方にワクワクするし、苦手な人でもそれがストレスにならない設計になっている。

 

ロードラ運営の魂

――そういうロードラ運営の資質って、どこから来ているんでしょう。

 

トシ アクワイアさんの、ゲーム屋としての意地だと思いますよ。演出での動きのすごさや物語の魅力などは、やはり本物です。

 

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簡単にドロップするキャラでも、上のテオドールのように長く使い込める。

 

それに、ロードラでは使えなくなるキャラがいません。例えば、パズドラでゴブリンを使い続けることは現実的に不可能です。でも、ロードラではどんなに弱いキャラでも、必ず特殊スキルがついていて、他に強いユニットを入れれば、使い続けられるんです。例えば、一番最初にレアとして登場した「旧王」と呼ばれる一連のユニットですら普通に使えますし、覚醒進化というシステムを利用すれば、現在も最強クラスです。新しいユニットは当然強いのですが、過去のユニットが用済みになることは今のところないですね。

 

そのキャラがいなければクリアできないということはないので、初期の頃にレアキャラを一枚とったくらいでやめてしまった人でも、現在のロードラであればすぐに復帰できますよ。ぬるゲーマーにも優しいゲームですね。

 

――そういう敷居の低さは、やはり人気がじわじわ来ていることにつながっている?

 

斉藤 あると思いますね。例えば、王は2つ進化できるのですが、ユニットを工夫すれば、別に1つの進化で十分に楽しめるんですね。これは、僕のようなぬるゲーマーにはありがたい。

 

トシ あと、イベントで強いキャラをくれますからね。最近、ワノクニイベントというのものがあって、ワノクニ四天王というレアガチャから出るクラスで、強力なユニットが手に入るということがありました。課金しないと辛いかとおもいきや、そのうち半分は普通に進めるだけで、簡単にもらえたんです。最初は多少頑張る必要がありますが、ほどなく全てのイベントを楽しめるようになります。

 

斉藤 やり込み層に追いつくのが簡単だし、追いつかれた側も別に不当感は覚えない。なぜなら、キャラや物語への愛でプレイしているから。

 

トシ そう、仲間が増えたという感じですよね。時間が経つときつくなるゲームが多いのに対して、ロードラはどんどんゆるくなっていますね。

 

ロードラの課金はキャラ愛に導かれる

――課金という面ではどうなんでしょう?

 

トシ アリアという鎧にがっちり包まれた甲冑キャラがいて、僕はそういうのが好きなんですね。どうせ、どんどん進化で顔が見えていくパターンなんだろうと思ってたのですが、なんと進化させたらますます甲冑が分厚くなった(笑)。もう、あのときはすぐ課金しましたね。キャラ愛が大きいです。攻撃時の固有モーションのような、動きの魅力もありますし。

 

斉藤 僕の場合は、キャラが欲しくて回しまくった時期もありますが、基本はやっぱりシナリオを進めたくてコンティニュー課金を回しますね。パズドラって、もう「高みを目指す俺KAKKEEEEE」のロジックしか無いじゃないですか。正直に言って、あれを続けるのはエクストリーム感が出てきている。それに対して、ロードラは物語ドリブンで課金したくなるし、課金圧もいい塩梅なんですよね。

 

トシ インフレも、キャラや物語の愛で進められるところで、だいぶ抑えられている気がしますね。

 

斉藤 コンボを上手く組み合わせると、進めやすくなる設計なのも大きいですね。ギャザのシナジーくらいに、気持ちよくイケるじゃないですか。パズドラの場合は、ゴエモンで同色になるようなことはあるけど、こうは行かない。

 

トシ わかります。ちなみに、パズドラとの比較でいうと、演出面も重要です。パズドラの画面は、正面からモンスターを映す主観ビューのドラクエ型です。それに対して、ロードラはFF型のサイドビューを採用しています。RPGにおける戦闘シーンで証明されている通り、サイドビューは、プレイヤーキャラクターを見せることで演出を強化できる利点があります。さらに言えば、ロードラはバトル時にユニットがカットインでセリフを喋る演出があり、それがまたストーリーに関わってきたりユニット1体1体のキャラクター性を高めている。そこを徹底していますね。

 

各キャラクターに台詞がある。相当な厨二病発言をするキャラも。

 

ミリアサ、どう思う?

ミリアサvsロードラ

――ちなみに、二人は「拡散性ミリオンアーサー」は、どう思いますか?

 

トシ ミリオンアーサーの運営については、サイトで散々言ってるので、もういいです(笑)。ただ、間が悪いゲームだったと思いますね。ブラウザゲーを豪華アプリにした最先端のイメージで売ってましたが、ゲームの構造は公開時点ですでに新しくはありませんでした。本当に持って来るべきはモゲマスだったのですが、彼らは”劣化版”「神撃のバハムート」を持ってきてしまった。鎌池さんをシナリオに持ってきて、旬の絵師によるイラストを持ってくるスタッフの選定眼はすごかった。物量の面でも大企業の横綱相撲を見せてくれましたが、構造的に勝ちきるゲームになっていなかった。

 

斉藤 結局、僕らはキャラへの愛にドリブンされてストーリーを楽しむのだと、彼らはわかっていないんです。ロードラに比べると、ミリアサはゲームとキャラとストーリーが全くかみ合っていないんです。

 

――ミリアサって、クリアしたら次の全体ストーリーが出てくるだけですね。それに対して、ロードラはキャラの単位でストーリーが切り分けられて、互いに絡み合いながら発展していく。

 

斉藤 ソーシャルゲームのような、まさに一本道を進んでいく場所で物語を作るとはどういうことなのかについて、ロードラと比較すると、もうミリアサは全く思考を巡らせてないのが見え見えですよね。この人達は、本当に何も反省せずに、ただ「良い物」を作ろうとしてしまったんだろうなと思う。

 

――基本的に、ノベルゲームだって最初は「かまいたちの夜」だったかもしれないけど、徐々にキャラクター単位で物語を進めていくようになりましたよね。

 

斉藤 ノベルゲームという話になると、主人公視点が保持されているからなあ。むしろロードラが近いのは、ファイアーエンブレムみたいなシミュレーションゲームですよ。

 

トシ そうそう。俯瞰的な立場から、歴史を眺めているんです。

 

パズドラvsロードラ

――パズドラはどうですか?

 

トシ あのゲームなしにロード・トゥ・ドラゴンは出てこなかったし、他にも様々な派生ゲームを生んだという点でも、5年に1度のゲームですね。ただ、ロードラと比較するのは、あまりに違う気もする。

 

斉藤 ユーザー層もぜんぜん違うと思いますよ。パズドラをやってる層は、僕に言わせれば「物語を必要としない人間たち」です。例えば、地方のヤンキーなんかでも、パズドラにはまってますよね。でも彼らは、モゲマスやミリアサには、さほど乗らないでしょう。そりゃ、架空の物語に没入するような「痛い」ことは、彼らはしませんから。ゲーマーは忘れがちですが、大抵の人はそんなものだし、だからこそパズドラやリアル脱出ゲームは、これほどの大ヒットコンテンツになっているんです。でも、正直なところ、ロードラに感じるような愛は湧かないですね。

 

トシ パズドラって、ごろっと面白いゲームがあるだけなんです。ブームになったからこそみんな語りたがってますが、ブームになっていなければ、もう誰も語っていないでしょう。ロードラのように、みんなで語り合う要素は強くないですから。

 

ロードラを売るにはどうしたらいいか

女の子のファンが多いロードラ

――では、そんな二人はロードラをどうしたら売れるようにできると思いますか。

 

トシ ロードラファンの集いとか、やりたいんですよね。

 

斉藤 アクワイアが公式イベントをやってもいいですよね。絶対にみんな集まって、語り合いたいはず。濃い連中が集まってきそう。

 

トシ ロードラはキャラ絵が可愛いから、女の子のファンも多いんですよ。半分以上が女の子のファンなんじゃないかという印象を持ってるくらいです。Twitterで検索しても、女の子が「亜人可愛い」と言ってたりするし、ロードラのLINEグループにも、やはり多いです。

 

斉藤 キャラが可愛いのは間違いないですからね。個人的にはフィギュアを作って欲しい。

 

トシ ファンブックも出ましたし、まさにこれからです。

 

二次創作が盛り上がるロードラ

 

斉藤 あと、これだけ濃い物語を持っているのだから、メディアミックス的な展開や二次創作を盛り上げていいと思いますね。

 

トシ 二次創作は、実は既に多いですよ。毎日、絵を描いてみたとか、切り絵を作ってみたとかいう人たちが出てきていますから。そうそう、4コマ漫画で主人公のアレンというキャラの存在感の薄さをいじるネタがあって、あれは笑いましたね。

 

※ 参考:「ロード・トゥ・ドラゴン」の人気イラストやマンガ・画像 | pixiv

 

斉藤 あいつ、本当に薄いですよね。最初っからできるイベントで手に入るキャラクターが普通に上位互換ですからね。

 

トシ 彼は、影が薄いキャラとして確立していますね(笑)。ちなみに、ガンホーフェスにロードラも出展していたのですが、フェスのバナーではアレンが端っこにいた上に、なぜか彼だけ印刷が薄かったんです(笑)

 

一同 (爆笑)

 

――結構、二次創作で話題にできるネタが多そうですね(笑)。

 

トシ あと、あまぎという「女性」キャラもいいですね。彼女は、なぜか男キャラだけが出てくるガチャに登場してきたんです。

 

――ああ(笑)

 

 

最後に一言

――それでは、最後に一言。

 

斉藤 とにかくコアなゲーマーの人たちに気づいて欲しいですね。ゲーマーなら、こうして語れば語るほど、やってみたくなる仕掛けがたくさんあることに気づくはず。

 

トシ 僕は、やはりいろいろなメディアに取り上げて欲しいと思ってますね。ゲームメディアは鮮度が命というところがあって、リリース当初はわっと取り上げても、その後は広告でもなければ、プレスリリースを流す程度になっていきます。でも、ソーシャル……いえ、オンラインゲームは生き物ですから、徐々に変わっていくんです。だから、紹介する方も運営の質を一つの継続的な評価軸として見続けて欲しい

 

斉藤 このロードラの現在の不当な評価は、そうした風潮の問題を示す一つの事例ですね。

 

トシ ロードラはリリース直後とは比べ物にならないくらい、良いゲームになってるんです。しかも、普通のソーシャルゲームの、アップデートで10連ガチャや複数デッキを入れて、便利にしていくようなレベルの更新じゃないです。「ゲームの面白さ」そのものが進化している

 

だから、いろんなメディアの人達に、もう一度プレイしてほしい、そして、面白さを発見してほしい。ゲームキャストでロードラを推すと、ステマなのかと言われるんですけど、いや、僕は本当にこのゲームは最先端を行く重要なゲームだと思ってるんです。だから取り上げてるだけです。

 

あと、かつてゲームバランスがきつくてやめた人も、現在はだいぶ改良されて、ちょっとやればすぐに最新のイベントを楽しめる設計になっていますから、ぜひ戻ってきてほしい。かつて使ったキャラクターが、今でもなお使えるゲームになっています。

 

斉藤 ちょっとしたキッカケがあれば、確実に跳ねるゲームなんですよ。だから、折にふれてこういう話はしていきたいですね。

 

――この記事がその一助になるといいですね。今日はありがとうございました。

 

(了)

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