いま、「ウディコン」が盛り上がりを見せている!

 

WOLF RPGエディター コンテスト -ウディコン-

 

「ウディコンとは一体……」という読者も多いと思うが、ウディコンは、「WOLF RPGエディターコンテスト」のことで、自作ゲーム(インディーズゲーム)の投稿イベントのことだ。

 

自作ゲームは、近年盛り上がりを見せている。「ニコニコ自作ゲームフェス」というドワンゴが主宰するインディーズゲームのイベントは、早くも第二回の開催が予定されている。ゲームの祭典「東京ゲームショウ」でも、自主制作ゲームを出展する「インディーズゲームコーナー」の設立が発表された。ゲーマーであれば、いまこそインディーズゲームに注目しておきたいところである。

 

特にこのウディコンでは、コンシューマゲームを楽しむ普通のユーザーも満足するようなゲームが過去に優勝してきた。特に「ゲームシステムの練り込み」という点では、非常に優れていると言ってよい。投稿されたゲームには短編が多いため、基本的にはゲームジャンル問わず「すぐにダウンロードして、一日でクリアできる」というのも特徴的だ。

このゲームを見よ~ウディコン優勝作品予想

 

さて、ウディコンは、「コンテスト」と銘打っているように、投稿ゲームは審査員やユーザーの審査を経てランク付けされる。ウディコンには現在80作品以上ものゲームが投稿されているが、その中でもっとも素晴らしい作品には『優勝作品』という栄誉が与えられるのだ。

 

というわけで、この記事ではウディコンの紹介も兼ねて、優勝作品を予想することにしたい

 

以下に優勝候補作品として挙げるゲームは、どれも非常に作りこまれた作品だ。もし関心を持ってもらえたら、それらをぜひともプレイして欲しい。その結果、ウディコンというイベント全体に興味を持ってもらえればなお嬉しい。

 

というわけで、いきなりだが大胆に、わたしの優勝予想を言ってしまおう。わたしの考える優勝候補は、『影明かし』である。

 

◆ 本命馬~クリア時間はなんと1時間!「濃厚な短編」を体験できるRPG『影明かし』

目の前の敵を倒し、強力な技やアイテムを手に入れ、さらに強い敵を倒し……を繰り返すという、ハック&スラッシュな快楽性の高いゲームになっている。システムもシンプルで高い完成度を持ちながら、1時間でゲームをクリアできるという圧倒的なコンパクトさが光る。普通、ここまでシステムが作りこまれたゲームなら、製作者側も「もう少し長く作りたい」と考えるような気もするのだが、そこをあえて1時間という「濃厚な短編」に凝縮する決断にも素晴らしいものがある。

 

簡単に理由を説明しておこう。わたしは今回、「優れた長編」ではなく「濃厚な短編」が受賞するのではと踏んでいる。というのも、第4回優勝作品である『悠遠物語』が、20時間を超える大長編だったのだ。前回の反動から、今回は短編に触れる可能性が高いと考えた。また、第3回の準優勝作品で作者の過去作『武神の目覚め』が入選していることにも注目したい。『影明かし』は、そこから2年の時間を経て、過去作からさらに洗練されたゲームデザインを見せてくれた。ゲーム自体の完成度も、非常に高いものになっている。

 

対抗馬とダークホースも紹介

 

これがわたしの考える優勝候補の本命だが、他にも2つほど候補作を挙げておこう。

 

◆ 対抗馬  ~キャラクターの魅力に呑まれる「優れた長編」! 『アクアリウムス』

オーソドックスな長編RPGとしてとても良く作りこまれている作品。実際にプレイしての所感としては、『テイルズオブ』シリーズが人気な日本ゆえの大ヒット、と感じている。『テイルズ』シリーズのウリの一つである「スキットシステム」のような、キャラクター同士の会話イベントが豊富であり、彼らの魅力を存分に引き出しているのだ。インディーズゲームだからこその「思い切りのよさ」を感じる物語も良かった。

 

ウディコンの感想BBSでは、現在一番盛り上がっている作品だ。しかし、長編RPGであるという点で、今回は優勝予想から落とした。

 

◆ ダークホース ~ロジカル&ノンフィールドRPG『帝国魔導院決闘科』

相手の行動が完全に固定されている中で、こちらの戦術を選んでいくというロジカルなRPG。またRPGでありながら「マップ移動が存在しない」というノンフィールドなRPGだ。作品としては荒削りながらも、この作品を紹介しプレイしてもらったゲーマーの一人にも「ゲームにはもうマップ空間はいらないと思った。ノンフィールドなRPGでも、ゲームには断片をつなげる力がある」と言わせた作品。

 

優勝は少々難しいかもしれないとおもったが、個人的には、3作品の中で一番推したい作品だ本作は、「ウディコンに開いた大穴」と個人的に思っている。ぜひ多くの人に注目してほしい。このゲームをプレイしたとき、ソーシャルゲームでも良く使われている「マップの無いRPG」という形式には、実はまだ可能性が大いに秘められているという確信を抱かせてくれた。粗さはあるものの、意欲作であることは間違いがない。ぜひともプレイして、そのゲームデザインを味わって欲しい。

 

こうして見ると、3作品とも、毛色のかなり違う作品であるにもかかわらず、同じく人気作品として認知されている面白い状況だ。色々と書いてはみたが、正直なところ、どれが『優勝作品』に選ばれてもおかしくはない気もする。

 

ウディコンを振り返ろう ~過去優勝作品紹介~

 

ちなみに、過去4回のコンテストの入賞作品はどのようなものであったのかも、ざっと振り返っておこう。

 

【第4回優勝作品】

『悠遠物語~空の大陸とアイテム屋さん~』

http://fa2.s372.xrea.com/es/download.htm

ジャンル:RPG

薬師の少女が店を経営するRPG、印象としてはガストの『アトリエシリーズ』に近い。

 

【第3回優勝作品】

『マッドプリンセス ~ディオデラの野望~』

http://atorasoft.blog18.fc2.com/

ジャンル:RPG

闘技場を勝ち抜いていくことが目的の、育成シミュレーション要素のあるRPG

 

【第2回優勝作品】

『Gravity』

http://senobishiten.cyber-ninja.jp/index.html

ジャンル:パズル

「重力」を上手く利用し、ブロックパズルを解きゴールを目指す異色のゲーム。

 

【第1回優勝作品】

『魔界王伝』

http://oden.zashiki.com/

ジャンル:RPG

『ロマンシングサガ』シリーズのような、テンポの良いフリーシナリオRPG。

 

『悠遠物語』はアクション要素、『マッドプリンセス』はシミュレーション要素の強いRPGだが、大まかな分類をするとこうなる。ほとんどがRPGと言える。なので、今回の優勝作品もやはりRPGではないかと考えている。上にRPGの3作品のみを紹介したのは、この理由が大きい。

 

個人的に推したい『帝国魔導院決闘科』 ~ノンマップRPGの可能性

 

以上、イチオシである3作品の分析、また過去コンテストの傾向を紹介した。

 

なお、このウディコンについては、運営者側からは「ひとまず今回で、コンテストは一区切りとなるかもしれません」というアナウンスが出ている。「5周年」といえば、記念すべき時期でもある。これまでインディーズゲームという世界にあまり触れてこなかった方々、この波に乗るなら、いまですよ!  この機会にウディコンのゲームを遊び、インディーズゲームの空間を体験してほしい。

 

最後に~「外したらウディコン全作品レビューします」

ちなみに、予想などという不遜な行為をしたからには、やはり予想を外した場合には、責任を取らねばなるまい。というわけで、もし優勝作品を外した場合には、責任を取り、「今回取り上げた以外のウディコン全作品の紹介」をすることを宣言して、筆をおくことにしよう。

 

 

 

 

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