私がまだ中学生の頃、ニコニコ動画はどこかマイナーさがありました。クラスでも知っている人は一握り、オタクと言われる子たちはとりあえず知っている。そんなサイトでした。

 

 しかし、今やニコニコ動画は沢山の人に広まり、愛されるものになりました。歌い手や踊り手、ボカロPや演奏者。ニコニコ動画からは多くの有名人が誕生しています。中には雑誌の表紙を飾る人や、CDデビューを飾る人も。そのことが嬉しい反面、自分と同じような一般人が活躍できる場だったニコニコ動画は今段々と変わりつつある、と感じている人もいるのではないでしょうか。昔、私たちがニコニコ動画に感じていた「身近さ」、それがなんだか失われてしまったような……。

 

 でも、それを一番の魅力とするジャンルがニコニコ動画には、実はまだあります。それがゲーム実況です。そして、いまゲーム実況はニコニコ動画で一番人気のジャンルになり始めています。今回は、そんなゲーム実況の実際のイベントに参加して、レポートを書いてみました。

 

実際にイベントに行ってみた

 10月19日。お台場にある東京カルチャーカルチャーでゲーム実況ナイトは開かれました。

 

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会場はほぼ満員。イベント初の二部構成でしたが、両部共女性で席が埋まっています。

 

 ゲーム実況ナイトは今年3回目の開催となります。会場の生の声、そしてニコニコ生放送のコメントを聞きながら、実況者が目の前でゲームをプレイ、実況をしていきます。司会は実況者のしゃけとりくまごろうさん。そこに有名実況者がゲストとして参加します。

 

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左からしゃけとりくまごろうさん、towacoさん、大将さん、ぬどんさん、ヒラさん。

 

 今回のゲストは人気ゲーム実況グループ「チーム湯豆腐」のtowacoさん、「最終兵器俺達」のヒラさん、そして今回イベントで実況されたゲーム「マインクラフト」の実況動画で有名な大将さん、ぬどんさん4名。ゲーム実況を見たことがある人なら一度は耳にしたことがある有名実況者です。

 

 今回使用されたゲームはxbox版マインクラフト

 決められたエンディングはなく、ブロックで作られた世界で自由に暮らし、自由に遊べるというゲームです。イベントでは一部、二部と異なる「目標」を用意し、実況者四名がその目標に向けプレイしていきます。

 

 一部は「家造りコンテスト!」でした。

 

 限られた時間内で家を作成し、最後は投票で優勝を決めるという企画だったのですが……

 実はこのコーナー、なぜかイベント崩壊の危機を招くコーナーになりかけたのです。と言うのも開始して一時間半後、誰も家の土台ができていないという謎の危機的状況に……!

 

 なんでだよ!

 

 この一時間半、彼らは何をしていたのでしょうか?

 

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フリーダムな発言と行動が人気のヒラさんらしい開幕。

 そもそも、開始してさっそく始まった村探索から、すでに崩壊の序章は始まっていました。

 

 「マインクラフトで物を壊したことはあるけど、物を作ったことはないので頑張りたいと思います!」と、イベント開始前に爽やかに抱負を話していたヒラさん。そんなヒラさんはさっそく村人狩りを始めていきます。

 

 他の三名は、そのヨコで素材集めをさくさくとすすめていたのですが、気がつくとなぜか探検モードに。スクリーンに映し出されるのは、家造りという目標を忘れつつ、自由気ままに洞窟探検を始める四人のプレイ画面。仲良しだな! ……ってか、フリーダムすぎるだろ!

 

 しかも、このイベント会場になったニフティのカルカルは、実はご飯を食べたり飲み物を飲んだりしながらイベントを見ることが来ます。当然、ファンの女の子たちは、むしゃむしゃごくごくしながら、その様子を眺めてました。

 フリーダムなのは、実況者だけでなく観客側もでした。

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本日の特別メニュー。売り切れたメニューもありました。

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楽しむファンの皆さん

 

 しかし、それこそがこのイベントの魅力なのです。全員ノリノリで歌ってみたや踊ってみたの動画を見るわけではありません。みんな飯を食べながら、茶をすすりながら、Twitterをしつつニコニコ動画を見ています。まるで家にいる時と同じように楽しめるイベント。その会場に流れる空気はそれに似ていてとてもゆるく、心地よいものでした。

 

 しかし、そんな空気を襲う、時間という名の暴力。

 イベント終了30分前になっても家が完成していないということに、実況者・観客ともにやっと焦り始めます。ここからは、集中し過ぎて無言になるというマイクラあるあるを発揮しながら資源集めや、ブロックづくりを協力しながらゲームは進んでいきいました。

 

 ……と、そのとき、溶岩にダイブし、持ち物を全ロストしてしまった人が登場。それは、なんとマインクラフト実況の第一人者、ぬどんさんでした。もちろん、アイテムを集める時間もないまま、その後時間切れとなりました。

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ニコニコ動画で活躍する絵師、せらさんが描き上げた4人の家。イベントのふとしたワンシーンをイラスト化していきます。

 

 さて、出来上がった家はどれも個性豊かな(褒め言葉)な家となりました。

 

 中でもぬどんさんは「砂ブロックで囲んだ四角い部屋(ドア無し、家財は松明のみ)」という斬新な設計。コレには会場やステージからも笑いが起こります。これが動画だったら「wwwwwwwwwwwwwww」というコメントが沢山あったでしょう。

 今回は4名による家造りコンテストがテーマ。生放送でのアンケート結果と会場のファンの投票により優勝者が決まります。

 

 生放送アンケートの結果、なんとぬどんさんが0%という数字を叩き出します。視聴者の空気をしっかり読んだ対応に、会場からも拍手が起こりました。

 

 そして、ぬどんさんへの罰ゲームが始まります。罰ゲームの内容は「今回作った家をTNTブロック(マイクラで使われる爆弾ブロック)で破壊する。」というもの。あああああ……二時間の成果がパーに。

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破壊されていくぬどんさんの家

 

 しかも、その最中に大量のTNTブロックよって音処理が間に合わなかったり、隣接していた大将さんの家まで破壊されるという思わぬハプニングが発生。女の子の「あぁーwwww」という笑い声、そして大将さんの「ちょっとちょっとちょっと!!!!」という悲鳴が響く中、家がどんどんと破壊され1部のゲームコーナーは終了しました。

 

2部について

 1部で資源集めや資材作りを協力した4名。仲も深まり、2部で更に仲の良い姿を見せてくれるかと思いきや……これから始まる2部は怒涛の争奪戦になります。

入場する人の中には一部で見た顔も。

 

 日も暮れた夜の6時、開場と同時にたくさんのファンが中に入っていきます

 

 ちなみに開場からイベントスタートまでの間、観客はオリジナルメニューを頼んだり、物販に行ったりなど自由に過ごせます。この物販では一部でも活躍した人気絵師、せらみかるさんと気軽に話せることが出来ました。

撮影も気軽に応じてくれました!ありがとうございます!

 

 中には自分の似顔絵を頼んでいるファンもいたようです。いつもはネットで見ている絵師に自分の似顔絵を頼めるというのも、このイベントでしか見たことのない景色でした。

 

 そんな和やかなムードの中、2部のイベントがスタートします。

 ビールジョッキとともに登場したぬどんさんへの総ツッコミからオープニングトークが始まります。

ほろよいのぬどんさんの扱いに皆困惑…?

 

そんなぬどんさんにファンからもビールの差し入れが!

喜ぶぬどん、ゲームを始める三人の図。

 

 そんなこんなで不安要素(酔い)を残しつつもマインクラフトが始まります、2部のテーマは「ダイヤ争奪戦」。地上にある収納ボックスにダイヤブロックを先に5個入れた人が優勝となります。始まると同時に洞窟探検へ。ダイヤブロックは溶岩などのある地下層に多くあります。そんな中、ヒラさんは安定の村人狩り。相変わらず、自由です。

 

 試合が一気に動いたのは、イベント終了まで残り5分となった時でした。

前半戦に収納したダイヤブロックの数から、このまま大将さんを地上にある収納ボックスに到達させてしまうと大将さんの優勝が決まることが分かってしまったのです…!

 

 この瞬間から大将さんは他の3名から一斉に狙われることになりました。

 

逃げる大将。追う3人。

 

 ここからは、もう見ている観客までハラハラする展開が続きます。奪っては溶岩にダイブの繰り返し!そしてなんと、最終的にダイヤを紛失してしまいます…。残り1分、観客の誰もが諦め始めた頃、「お先ー」とヒラさんが一言。

 

 よーく見てみるとなんとヒラさんがダイヤを持っていたのです!焦って他の3名がヒラさんのもとへ向かいます!するとヒラさんが操作を誤り溶岩へダイブ!

 

 まさかの自滅エンド。(ここまで約30秒)

 

 綺麗にオチがついたところで2部が終了。イベント内一番の盛り上がりを見せた5分でした。

 そしてゲーム実況コーナーがおわり、次に始まるのが私物プレゼント会です!

 

 半券に付いている番号を元に抽選で私物が当たる私物プレゼント会では、実際に手渡しでプレゼントを受け取ることが出来ます。動画内でプレイしたゲームや実況動画をあげていたPCのShiftキー(!?)などもらえることができ、ファンには嬉しいコーナーとなりました。

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towacoさんが二部でプレゼントしたのは、実際に実況したゲーム「Mirror’s Edge」

 

 これだけでは終わりません!

 なんとこの後、実際に実況者の皆さんと触れ合える、サイン会が開かれるのです。

このサイン会こそゲーム実況ナイトというイベントが愛される一番の理由といえるでしょう。

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このイベント恒例となっているサイン会は毎回長蛇の列ができます。

実際に頂いたサイン!

 

 「前回のあのイベントいきました!」「ずっとファンでした!あの動画が一番好きで…」「前やってた生放送見に行きましたよー。」などなど。コメントを打つのではなく、実際に自分の声を届けたいという気持ちが見ているこちらまで伝わってくるようでした。中にはゲームの話をしたり、生放送で好きだと言っていたお菓子を差し入れしたりとおしゃべりを楽しむ姿も。まるで教室にいる友だちと話しているかのような気軽さがそこにはありました。

 

 

 

 さて、この記事ではイベント会場の様子について触れました。

 次の記事では、実際に会場にいた女子高生、そしてステージに上がっていた実況者のみなさんにお話を聞いてみます。そして、なんとイベントで司会を務めた主催者しゃけとりくまごろうさんにもインタビュー…!

 

 このイベントを主催するまでにはどのような経緯があったのかや、今後の活動などなど、たくさんのお話をしてきました。よろしければご覧ください。

 

後編はこちら→「ゲーム実況ナイトが身近な理由は?」 最俺ヒラ、チーム湯豆腐towaco、大将、ぬどん…そして「ゲーム実況ナイト」の主催しゃけくまに取材したよ | ねとぽよ

 

 

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